春T2016モーション解説 ①

議題:THBT the feminist movement should condemn the hook-up culture
hook-up culture:a culture which accepts and encourages casual sexual encounters focused on physical pleasure, without necessarily including emotional bonding.

主にアメリカの大学で問題(?)となっている社会現象です。
この議題において、まず否定側の戦略はシンプルだと思うのでこれに言及します。
否定側は女性の性の解放や、単純にChoiceに関する議論を展開できると思います。特に、condemnすることがどのような
悪影響を女性に与えるかを詰めることで議論を強められると思います。また、hook-up cultureの良さに触れたいので、hook-up cultureの無い状況を保守的、或いは女性が性に関して発言しにくい状況に描くのがいいと思います。

肯定側への対応として、hook-up culture以外のcultureの存在やその周知を議論することで、hook-up cultureが
嫌な人に対するハームを軽減できると思います。
これに対して、肯定側は上手くhook-up cultureの実態を描写して試合を有利に進める必要があります。Culture自体に
明言されていないものの、実態として存在する要素としては酒との関連性や男性の快楽への偏りなどが挙げられます。
肯定側として考えられる議論は、レイプとの関係性です。Cultureであることから生じる圧力、 酒やパーティーの勢いも
絡んだ同意の曖昧さからレイプに発展する可能性は大いにあります。そうでなくとも、後から後悔に繋がって
女性に悪いといえると思います。加えて、大学に入って間もない学生がこうした文化に触れたときに上手く拒否したり
逃げ出す術を持っているかは甚だ疑問です。
関連する話題として”rape culture”があります。
また、hook-up culture自体の問題に言及せずとも、hook-up cultureが拡大している中でFeminist movementとして
どういう立場を取るべきか?という視点があります。例えば、あまりに拡大しすぎると抜け出しにくくなってしまうことや、
hook-upを嫌う女性が過ごしにくい環境になることが予想されます。その中で、ストッパーとして反対キャンペーンが必要、
といった議論が考えられます。他にも、大多数にはよくとも被害者は生まれるので、女性団体としては批判を通した警鐘を
常に鳴らす必要があるという議論もできます。どちらも、女性団体が社会の中でどのように立ち回ることで「守るべき女性」
を守ることができるかを議論しています。

また、否定側の議論への対応として「hook-upが流行る前/流行らなかった場合の世の中」を上手く描写する必要があります。hook-up cultureは「恋愛に一切発展しない前提で性行為に及ぶのが一般的な文化」であるので、hook-upの無い世界は「恋愛関係でないのに性行為に及ぶことが異常な世界」ではありません。その中間の世界を描写することでhook-up cultureを過剰に性に開放的な文化に見せることができると思います。