WUDC 2011


世界大学ディベート大会 2011 ボツワナ大会
ジャッジブリーフィング
(訳: 桜井英人 [ICU])

目次

1. ジャッジをする前に

ジャッジをする際には心構えとして自分自信を議論の外に置く事を覚えましょう。これは主に二つの事をさします。1つ目は議題に対する自分自身の意見は全く関係ないし、あるべきではないという事です。2つ目は自分自身の持つ特定のもしくは専門的な知識を反映させない事です。
この二つの代わりに、ジャッジは理性的で中立の知的な観測者の視点からディベートを見、その視点に基づいて議論の説得力を評価するべきです。

2. ジャッジって何をするの

ディベートを見る。ディベーターの言った事をメモに取る。
メモを取る時には、その内容がディベート内で出た議論やアイディアを正確に反映するように詳しく書きましょう。また同時にメモには議論の評価(議論の深さ、レスポンスの的確さ、スピーチの構成、マナー全般etc)も書き込むべきです。ただし、後で見直す時に困るので、ディベーターが言った事と、評価は混ざってしまわないようにしてください。また、議論の大部分は何かのアイディアを出した事よりも、それを証明したかどうかについて行われる事も覚えておきましょう。

ディベートが終わったらまず、メモに則ってチームの順位を決定します。各人が決まった後はチェアの進行の元で最終的な順序を決めるべくディスカッションをします。ここでは自分の出した順位を正当化する事と、比較をしながらチームを比べる事が求められます。順位が決まったら、スピーカーズスコアを決定します。順位の低いチームの合計スコアが、より高いチームのスコアを上回らないように注意してください。またスピーカーズスコアはディベーターには知らせてはいけません。

9つのラウンドの内の最初の6つにおいては、チェアが順位とフィードバックを行います。パネルジャッジもフィードバックに参加する事が可能ですが、多くの場合はチェアがフィードバックをし終えた後に行います。最後の3ラウンドはクローズラウンドと呼ばれ、順位もフィードバックも行われず、またジャッジはディスカッションの内容を誰にも漏らしてはなりません。

3. ジャッジとはどうあるべきか

常にプロフェッショナリズムを持つこと。Adj-coreは3位を貰って怒るチームからそのようなジャッジを守る事は出来ます。しかし、ラウンド中に寝たり、電話に出たり、嘔吐やその他の自分自身の信頼を傷つける行為をしたジャッジを守る事は出来ない上に、したくはありません。全てのラウンドで真剣にジャッジをしてください。
またプロフェッショナリズムはラウンド後も持ち続けられるべきです。自分の見たチームや一緒にジャッジをした人を他の人達の前で酷評してはいけません。そしてクローズラウンドの結果は誰とも共有してはいけません。

4. 包括的なジャッジングとは何か

短い回答:一つの事柄を、他の全ての事柄と併せて評価する事。(チェックボックス式の評価方法と対照的に)

長い回答:包括性とは、内容、スタイル、戦術が相互に関係する事を指します。

きちんと説明されず、重要度がしっかり強調されず、オーディエンスの興味を惹き続けなければ説得力のある議論を展開する事は不可能です。また内容が無ければ優れたスタイルも中身の無いハリボテにすぎず、賢いオーディエンスには簡単に見破られるでしょう。戦術的に見ても、完璧に立論された主張であっても自分たちの守りたい立場と関連性が低く、相手の重要な議論を無視したままでは説得力は落ちてしまうでしょう。

つまりジャッジはこの3つの内のどれかを他の物よりも大きく(小さく)評価するのではなく、あくまでも包括的に評価するべきであるという事です。内容、戦略、スタイルの全てが揃っていないと本当に説得力のあるスピーチにはなりません。私たちは全ての知的なオブサーバーが包括的視点を持つ事を期待します。
またジャッジはディベートとは根本的には説得力を競う競技であり、「ポイントを3つ持つ」事や「全ての議論にタイトルをつける」事などの要件を満たすかどうかを競う物では無い事を理解するべきです。これらのチェックボックスを満たさなくても説得力のあるスピーチは存在し得ます。

5. スピーチの内容はどう評価されるべきか

内容を評価する時はそのチームが自分たちの主張が本当かつ重要だと効果的に証明できたかどうかを判断します。このとき、効果的な分析と複雑な分析は混同しないように気をつけてください。複雑でも単純でも効果的な分析になり得ます、重要なのはその主張がしっかり裏付けされていたかどうかです。
議論の内容は好意的に解釈すべきであるが、確実に言っていない事をジャッジが勝手に構築し直したり、ジャッジ自身の持つ重要なアイディアを言おうとしているように感じたからといって、議論を実物以上に重要視したりしてはいけません。

ワールズでは「プリンシプル」と「プラクティカル」のどちらが大事かについて終わりない論争がありますが、これはスピーチの無いようについて考える時には生産的な区分ではありません。肯定側に立ったチームは自分たちの主張がa)辿り着きたい場所が重要である事b)自分達の支持する方法で辿り着ける事の両方を証明しなければなりません。否定側のチームは最低でもこのうちどちらかを否定しなくてはなりません。両方を否定できればより良いですが、片一方を完全に反論しきれば相手のプロポーザルは立ちません。「プリンシプル」と「プラクティカル」な議論の相対的な重要度は1つ1つのディベートの対立の仕方によって異なります。
また知識は重要ですが、ケースに説得力を与える場合にのみ有効です。

またスピーチの内容を評価するときには、議論がディベート内でどう扱われたかではなく、「議論それ自体」を評価してください。良い議論は相手に反駁されていても良い議論ですし、悪い議論は相手に反駁されなくても悪い議論です。

6. 議論の重要度とは

ワールズ、というよりもパーラメンタリーディベートにおいては一般的に議論は量的にではなく質的に評価されます。つまりより多くの議論を出したチームがより少ない議論を出したチームに自動的に負けると言う事はありません。
議論の質は以下の基準に準拠します。
a)ディベートへの関連性。これはモーションや、そのモーションがどう解釈されたかによって変化します。(デフィニション等)
b)各チームがディベート内でどういう風にその議論に言及したか。各チームが重要だと考えより多く言及がなされた議論は、ディベートを振り返るときにより重要視して考慮する必要があります。
c)議論がどのように構築されていたか。言いっぱなしの主張は議論とは呼べず、評価はしにくいです。また同様に時間的に遅く説明された議論は他チームによって反応出来ないので評価はしにくいです。

7. Point Of Information について

POIをする事、取る事じゃスピーカーのロールの一部です。POIは各チームに互いの議論に対して言及する公平な機会を作りだし、BPスタイルのダイナミクスにとって非常に大事です。全てのディベーターはスピーチ中に最低1つ、最大で3つのPOIを取る事を奨励します。POIを取らない事はそのディベーターの「相手に反応する能力」「タイムマネジメント」「ロールフルフィルメント」にマイナスに働きます。逆にPOIを多く取りすぎることは議論をきちんと説明する時間を奪い、議論の発展やディベートへの貢献が低下する事に繋がる事もあります。

POI
は議論の「内容」の一部として評価されます。POIはある議論を強調する事もあれば相手の議論に反論する事もあります。いずれの場合にもOPOIは2文もしくは15秒以内でなくてはなりません。またPOIをする時は「POI」「On that point」の様な事を言うべきで、タイトルをつけたり、POIの内容を示唆するような事を言ってはいけません。つまり「On the right to bodily integrity」といったものはダメです。このような事が起きた場合はスピーチ間の時間を使い、ディベーターに勧告してください。
もしディベーターが相手を妨害したり可虐するためにPOIを使用する事があれば、ジャッジにはそれを止め、ディベートを治める事が求められます。
各ディベーターはPOIを何度でもする事が出来ますが、15秒間のインターバル、そして相手のスピーチを邪魔しない事を守るべきです。またスピーチをしている人に指示されたらすぐに席に座ることが求められます。

8.スピーチのスタイルについて

パーラメンタリーディベートにおいて、もしスピーカーがオーディエンスやジャッジを引き込む努力をしなければディベートはつまらない競技になってしまうので、スタイルはとても重要となります。
「正しい」スタイルは存在せず、スタイリッシュなスピーチをするにはいくつもの方法があります。例えば、ジョークを言わなかったからといって減点されると言う事はありません。チャーチル的なスピーチをする際にはジョークを言う事によって説得力が下がることもあります。また同様に議論と無関係なところで「スタイリッシュ」であっても(例えば、議論と全く関連性の感じられない冗談を連呼する)高い評価は出来ません。
スタイルというのは一般的にスピーチの説得力を最大化するためにする事全般を指します。
ESL,EFLについて常識的に考えれば英語を聞きなれないアクセントで喋る事は一概に悪いスタイルだとは言えません。悪いスタイルの例としては曖昧で抽象的な言葉遣いをする、聞きづらいほど早く喋る、頻繁にスピーチが止まる、自分のスピーチに自信や興味を持っていない事、等があげられます。このような現象はESL,EFL特有のものではない事はお分かりだと思います。

9. チーム間の比較について

チーム間の比較をする時は各チームを相対的に評価し、不必要な証明責任を持たせてはいけません。
また、議論がきちんと発展されているかどうか判断するときは、相手チームがどれくらい発展させたかと比較してください。
相手チーム(やモーションによって)「議論をここまで説明しなければならない」という基準を押し付けられることがよくありますが、この場合は議論の発展具合を、そもそも現状からどの位の変化を生もうとしているのか、相手チームが何を説明しようとしているのかを踏まえて判断してください。相手に質問を投げたり、証明責任を押し付けるのは議論ではありません。また相手チームが、自分たち自身が証明した事以上のものを証明する事を求めるのは公平ではありません。

また、包括的な評価も大事になります。チーム内の両方のディベーターを他のチームの両方のディベーターと比較してください。またクロージングチームの貢献度は、オープニングチームの貢献度とは別のものとして評価してください。また一つの強い議論に流される事はないようにしてください。
順位を付けるにあたっては、各チームを他チームと比較して行くのが最もわかりやすいです。(OGを他チームと比較し、OOを他チームと比較し、etc)各チームのロールフルフィルメント、ディベートへの貢献度、マナーとスタイル、他のチームにいかに反応したか等を比較してください。もしあるチームがこれらの多くの要素で他のチームより高い評価を受けたなら、そこが1位を取るべきです。

10. スピーカーズスコアのつけ方

まずは各チームの順位を決定します。また各チームの合計点数が順位と合致するように点数を振り分けます。(順位の高いチームのスピーカーズスコアの合計が、順位のより低いチームより低くなってはならない)
ベストスピーカーや、チームのブレイクに関わってくるので、しっかりと考えた上で点数をつけてください。点数のガイドラインはこの文章の最後につけてあります。

スピーカーズスコアを付ける際の良い方法を紹介します。
まずはディベート自体のスタンダードの高低を判断します。もし高い水準にあればスピーカーズスコアも全体的に高くなります。
その中でまずは一番高いチームに点数をつけ、そこから下っていくと良いでしょう。この際スピーカーズスコアは、チーム内での差、チーム間での差、違うチームのスピーカー間の差を相対的に反映するようにしてください。
つまりDPMがPMよりも僅かながら低いと感じたなら2者間の点差は1か2であるべきであり、GWがDPMと同等だと感じたら同じ点数をつけ、オープニングチーム同士に殆ど差が無いと判断したら、両者の点差もごく僅かであるべきです。

最後に。各スピーカーに正当な評価をしてください。スピーカーズスコアをディベートやチームに対する苛立ちをぶつけるための手段にしないで下さい。
また極端に保守的にならないで下さい。あなたを笑わす・泣かす・人生を変えるようなスピーチに出会うまで85をつける事を躊躇わなくても大丈夫です。
また大会の序盤で極端な点数をつけない様に気をつけてください。50を付けた時点でそれより低い点数はつけられませんが、それよりも悪いスピーチを見ることも十分ありえます。

11. 複数のチームに同じ順位・点数をつける事は出来ますか?

出来ません。

12. あるチームが部屋に来なかった場合は?

swingチームを送ります。彼らを普通のチームだとみなしてラウンドを進めてください。そうでなければ、他のチームが4位を取り得ない等と、不公平な結果が起きてしまいます。swingチームの順位、点数はタブに反映されず。また本当はディベートをするはずだったチームにも反映されません。

13. 明らかにequity violationだと思われる発言がスピーチ中に行われたら

ディベート中は何もしないでください。もしラウンド部屋の中の誰かが非常に不満の意を表している時に限っては、一度場を落ち着かせてからディベートを続けさせてください。
ほとんどの場合、その場での対応は必要なく、またその場での対応をして貰いたくはありません。その発言を無視したままディベートを評価し、採点してください。Equity violationを含むスピーチは説得力に欠ける、という声もありますが、必ずしもその限りでない事に注意してください。
ラウンドの評価(あなたの仕事)と悪意の評価(あなたの仕事ではありません)を分けて考えたいと思います。ラウンドの後でequity officerを探し、どのようなやり取りが行われたのかを説明してください。彼らがその話を適切に扱います。
Equity policyが公正で一貫性を持つためには、参加者が「何がequity violation」なのかを適切に判断して行動できることが求められます。そのためには、様々な背景や考えを持つ人々が沢山の基準を掲げるよりも、1つの明確な基準によって判断される必要があります。

14. ディスカッションでは何をするのか

チェアの場合:ディスカッションの司会進行を行い、ディベートの評価に関して全員の合意が得られるようにする事が仕事です。ウィングジャッジの意見やその理由をしっかりと聞き、自分の付けた順位等はウィングに影響を与えないように、最初から言わないようにしてください。ルールや各ディベーターが言ったことについて見解の不一致があった場合は、それをまず片づけてから順位等を決める事を勧めます。
ウィングジャッジを除けものにしたり、邪魔者扱いして自分の意見を高圧的に押し付けてはいけません。ボツワナワールズには有り余るほどの良いジャッジが存在し、もし悪いジャッジであったらパネルとして起用はしません。ウィングジャッジはあなたの助けになる事を約束します。

ウィングの場合:合意を形成するためにチェアを助ける事があなたの仕事です。これは喧嘩でもディベートでもなく、あくまでも合意を形成するための論理的なディスカッションです。ディスカッションの最初から順位について自分の意見を持ち、きちんと理由を付けられるとチェアは助かります。順位を先に決める事は会話をスムースにするためであり、途中で意見を変えたからといってあなたが責められる事はありません。

15. チェアを「ロール」することについて

同意を形成することが不可能であり、ランナーが順位を付ける事を要請した場合は投票により順位を付けてください。ウィングジャッジは、チェアにはチェアである理由があり(こういったことに優れている、少なくてもあなたよりは)、自分がウィングである事にも理由がある事を覚えておきましょう。
しかしだからと言ってチェアが絶対に正しいとは言えません。もしロールを行う場合は、チェアが「確実に間違っている」と言えるときにのみ行いましょう。
ジャッジをするにあたっては勝ちも負けもありません。ロールをされた事はマイナスではなく、またウィングはロールをしたことに誇りを持ってもいけません。ジャッジの責任は、ディベーターに対して最も公正で多角的なフィードバックを与える事であり、ジャッジのエゴを満たすための物ではありません。

16. ロールをしたらbin(点数の低いラウンドに入ること)されるのか

まず第一に、ボツワナワールドにはbin roundは存在しません。全ての参加者はレジストレーション費を支払い、その一部はジャッジの時間と敬意に対して支払われています。
全ての参加チームに熟慮の上でのジャッジングとフィードバックを受ける権利があり、また(低いポイントのラウンドに入るような)経験の浅いチームほど特にそれを必要としています。我々にも大会にとっても、そして何よりもその部屋にいた人達にとって、全てのラウンドが大きな意味を持ちます。

第二に、点数の低いラウンドに入ることは懲罰ではありません。この大会には三つのブレイクがあり、大会の終盤まで多くの部屋がどれかのブレイクに関わる事になるので、大変重要になります。また全てのチームにブレイクの可能性が無い部屋においても、ディベーターには良いフィードバックを受ける権利があります。もし懲罰を与えるとするならば、他にいくらでも方法があります。

第三に、懲罰を与えることはありません。ロールをする事に関しては厳しく考えて欲しいですが、絶対に起きないようにはなってほしくありません。(もしそうであれば、ウィングジャッジやロールをする権利をわざわざ設定しません。)

ただし、もしジャッジがプロ意識を持たずに行動し、真面目に仕事をしていないという証拠があるときには、ジャッジプールの中で低いランクを付けること(他のジャッジに付いて貰う必要があると判断されたため)や、シャドウジャッジとして扱う事もあります。

17. シャドウジャッジとは

シャドウジャッジは、ジャッジングを行うが順位などの決定には関わらないジャッジです。ラウンドに案内され、ディスカッションに参加することもあるが、決定には直接かかわりません。もし投票によって順位を決めるという事になったら、投票することはありません。ただしもし時間が少ない場合は中絵とウィングのみでディスカッションを行うこともあります。
チェアとウィングはシャドウジャッジのディスカッションへの貢献度を評価し、それを元にシャドウジャッジ以外の仕事をする事もあります。
あなたのジャッジ能力について情報が少ない場合や、まだジャッジ能力が求める水準に達していないと判断された場合にシャドウジャッジになります。これはadjudication testやチームやジャッジからのフィードバックによって決定されます。

18. ジャッジブレイクは誰が出来るのか?

誰でも出来ます。全てのラウンドでチェアやパネルを経験しなくてもブレイクは可能です。

19.フィードバックでは何を言えば良いのか

フィードバックには以下の3つの要素を含んで欲しいです。
Aディベート内の順位 フィードバックの始めに簡潔な順位の報告
B順位の理由 ディベーターが自分達の受け取った順位の理由を理解できるように説明してください。これがフィードバックのメインです。
C次のラウンドでより良い結果を残すための建設的批判。これは順位付けの理由と切り離して説明しないとディベーターは「期待された議論をしなかったから順位が落ちた」のだと勘違いしてしまいます。この建設的な批判派フィードバック後にも個人的に各チームに行うことも可能です。

フィードバックは15分を超えてはいけません。

Speaker Scale
下の表は大まかで一般的な点数のつけ方を表しています。有るスピーチがある得点帯に入るには各点数帯の全ての項目を満たしている必要はありません。ジャッジがこの票に基づいて最も適当な点数を付ける事が求められています。
この得点票の全てを使用して構いません。厳しい点数をつける事を喜ぶまたは恐れる事はしないで下さい。
何が82点であるのかという形而上的な定義は存在せず、裁量の判断として得点票や他のジャッジと話し合った上で点数をつける事が求められます。
スピーカーズスコアはブレイクチームに大きな影響を及ぼし、また最終的な成績は多くのディベーターにとって重要となりますので、点数をつける時は考慮のうえで決定してください。

もし必要以上に低い(もしくは高い)点数をつけている事を複数回付けていることが報告された場合は、あなたのジャッジとしての評価が影響されることがあります。

平均点が75であること、2人のディベーターの合計点がチームの得点であることを忘れないで下さい。
高い順位を得たチームの得点は低いチームより高い点数をつけてください。ただし、合計点数が上回っている限りは、点数の高いチームの一人の点数が、より低いチームのディベーターの点数を下回ることはあり得ます。

またチームの合計得点がチーム間の質の差を反映するようにしてください。もし2位と3位の差が余り無いと感じられたのなら、合計得点もそこまで変わらないようにしてください。そして個人のスピーチに関しても質の相対的差を反映するようにしてください。

最後に、まず最初にディベート全体の質(平均的か、もしくはそれをどのくらい上回るのか下回るのか)を決定してから1位のチームから順に点数を付けていくことをお勧めします。

スピーカースケールの表は原本
http://debate.uvm.edu/dcpdf/BW2011JudgeBriefing.pdf
よりご確認下さい。

訳者より

この資料はあくまでもBotswana Worldsにおけるジャッジングのブリーフィングです。他の大会でも全く同じ基準が適応されるというわけではございません。
あくまでもBPスタイルのジャッジングについて学びたいときに、導入地点として目を通して頂きたいと思います。

このブリーフィングの資料はルールや細かい技術的な問題などのディベートの基本的な部分には触れていません。ある程度自国内でディベートを経験しているジャッジが、世界大会という場でなじみの薄いスタイルのスピーチや議論を聞いたときに起きる問題に対応するための資料です。

このブリーフィングにおいて【議論】という単語は主に日本で言うところのポイントもしくはアナリシスをさします。同様に【スタイル】はマナー全般を指します。